みずほ銀行は三井住友銀行・三菱UFJ銀行と並んで日本の3大メガバンクの1つであり、利用している方は多いと思います。
そんなみずほ銀行で車を購入するためのローンを組む場合、みずほ銀行にはマイカーローン専用商品がないため、「多目的ローン」というローンを使うことになります。
ここでは、そんなみずほ銀行の多目的ローンについて、金利や申し込み方法、審査等について解説していきます。
みずほ銀行多目的ローンとは?
冒頭で述べたように、みずほ銀行にはマイカーローン専用商品がありません。
そのため、自動車を購入する目的で借りたい場合は、オリエントコーポレーションが保証会社となっている「みずほ銀行多目的ローン」を利用することになります。
みずほ銀行多目的ローンは、資金使途が特定のものに限定されておらず、様々な目的で利用できるローンです。
もちろん自動車に関連する目的に使用することも可能で、限度額を超えない限り、新車の購入にも中古車の購入にも使えます。また、免許取得や車の修理費等に利用する事も可能です。
ただし、みずほ銀行の多目的ローンを利用する際には、一般的な銀行系マイカーローンと同じように、領収書など資金使途を証明する書類を提出する必要があります。
多目的ローンとはいっても、借り入れた後自由に使っていいわけではないので注意が必要です。
みずほ銀行の多目的ローンは事業性の資金や有価証券への投資資金、個人間売買にかかる資金などは対象外となっています。
また、資金使途を証明できる書類を用意できない場合は多目的ローンを利用できません。
借入利率 | 変動金利方式:年5.875% 固定金利方式:年7.00% みずほ銀行住宅ローン利用中または完済者 変動金利方式:年3.375% 固定金利方式:年4.450% |
---|---|
借入金額 | 10万円以上~300万円以内(1万円単位) みずほ銀行住宅ローン利用中または完済者 限度額:1,000万円 |
借入期間 | 6ヵ月以上7年以内(1ヵ月単位) みずほ銀行住宅ローン利用中または完済者 最長15年 |
返済方式 | 元利均等毎月返済 |
資金使途 | 原則自由(使途証明が必要) 事業性資金・個人売買資金等を除く |
保証会社 | 株式会社オリエントコーポレーション |
保証料 | 無料 |
必要なもの | 印鑑(普通預金取引印) 本人確認書類 年収を確認できる書類のコピー(50万円以下の借入金額を希望の場合は不要) 資金使途を証明するもの(見積書・契約書など) |
利用条件 | 以下のすべての条件を満たす必要があります。 借入時の年齢が満18歳以上満66歳未満で、最終ご返済時年齢が満71歳未満 勤続年数(自営の方は営業年数)2年以上 前年度税込年収(個人事業主の方は申告所得)が200万円以上で安定かつ継続した収入の見込める 保証会社の保証を受けられる |
指定紛争解決機関 | 一般社団法人 全国銀行協会 連絡先:全国銀行協会相談室 電話番号 0570-017109 または 03-5252-3772 |
みずほ銀行多目的ローンの借入可能額・借入期間
みずほ銀行多目的ローンの借入限度額は最大300万円となっており、他社のマイカーローンと比べると限度額が低く設定されています。
また、多目的ローンでの新たな借り入れと他の無担保借入金残高(カードローン極度額を含む)の合計額が、原則として前年度税込年収の50%以内である必要があります。
そのため、みずほ銀行の多目的ローンでは、高級車などの高額な車の購入目的での借入は難しくなっています。
多目的ローンの借入期間は最大7年であり、ゆとりをもって返済することが可能です。
みずほ銀行で住宅ローンを借りている方(完済した方も含む)の場合は、借入期間は最大10年・借入金額は最大1000万円になるため、高額な車の購入も可能です。
みずほ銀行多目的ローンの金利は2種類から選べる
金利は固定金利(年7.00%)と変動金利(年5.875%)から選べます。
固定金利を選択すれば、返済が完了するまで一定の金利が適用されます。いっぽう変動金利を選択した場合、金利は固定金利より安くなりますが、将来金利が変動する可能性があります。
他行のマイカーローンだと、基本的に金利は1~4%程度であることが多いため、みずほ銀行の多目的ローンを使用すると割高な感は否めません。
そのため、他行マイカーローンの審査に通過できる場合は、他行でマイカーローンを借りた方が金利を抑える事ができます。
他方でディーラーローンだと、最大で8%ぐらいまで達することもあるので、みずほ銀行多目的ローンの方がお得なケースもあるでしょう。
みずほ銀行住宅ローン利用者向けの多目的ローンはさらにお得
みずほ銀行で住宅ローンを利用している方(既に完済した方も含む)の場合は、住宅ローンの利用者限定の多目的ローンを利用できます。
具体的に言うと、多目的ローンの金利が3.375%(変動金利)または4.45%(固定金利)となり、一般よりも低い金利で借りられます。
また、借入可能額は最大1000万円まで・借入期間は6カ月以上10年以内となっていて、一般より多額の借入も可能になっています。
住宅ローンの利用者向けの多目的ローンを利用するためには、みずほマイレージクラブへの入会が必要です。
また、住宅ローンを他社からの借換によって完済した場合や、自宅を売却して完済した場合は対象外になります。
みずほ銀行多目的ローンは金利優遇がある
みずほ銀行の証書貸付ローンを現在利用(あるいは過去に利用していた)方は、年0.1%の金利引き下げが適用されます。
またみずほ銀行で住宅ローンを利用している方(完済した方も含む)は、先述したようにより有利な条件で多目的ローンを利用できます。
みずほ銀行多目的ローンの申し込み資格
みずほ銀行多目的ローンを申し込むには以下の条件を満たす必要があります。
- 借入時の年齢が満18歳以上満66歳未満で、最終返済時の年齢が満71歳未満
- 勤続年数(自営の方は営業年数)が2年以上
- 前年度税込年収(個人事業主の方は申告所得)が200万円以上で安定かつ継続した収入の見込める
- 保証会社の保証を利用できる
みずほ銀行の多目的ローンを利用するためには、「勤続年数(自営の方は営業年数)2年以上」「前年度税込年収(個人事業主の方は申告所得)が200万円以上」という条件を満たす必要がありますので注意が必要です。
また、多目的ローンを利用するためには保証会社(オリエントコーポレーション)の審査に通過する必要があります。
そのため、過去にオリコのサービスを利用した際に、金融事故等のトラブルがあったような場合は、利用を断られてしまう可能性があるため注意が必要です。
みずほ銀行多目的ローンは総量規制の対象外
みずほ銀行の多目的ローンは銀行による貸し付けであるため、総量規制の対象になりません。よって、審査で承認されれば、年収の1/3を超えて借り入れをすることも可能です。
ただし、みずほ銀行の多目的ローンは原則として年収の50%までしか借りられないという制限があるため、どの道年収に対して高い金額を借り入れることは難しいです。
既に他社で借り入れている場合は、先述したように他社の無担保借入金残高・カードローンの限度額込みで年収の50%以内に抑える必要があるため、特に注意が必要です。
みずほ銀行多目的ローン 申込みから審査の流れ
みずほ銀行の多目的ローンを借り入れるにあたって、申し込みから実際に借り入れるまでの大まかな流れは次の通りです。
住所や名前や勤続年数、借入希望金額等を記入して申し込みをし、仮審査を行います。
インターネットで行う場合はローン申し込み受付から行えます。みずほ銀行の店頭で申し込みすることも可能です。
申込時に記入した内容をもとに、仮審査が行われます。
みずほ銀行から審査結果が電話または郵送で知らされます。
みずほ銀行の店頭または郵送で契約書類を提出します。
郵送で行う場合はみずほ銀行から契約書類が本人限定郵便で送られてくるので、記入して郵送で提出してください。
取引店(取引のない方は取扱希望店)がインターネット支店の場合は、郵送での手続きが必要になります。
郵送の場合、郵便事情等によっては契約手続きに時間を要する場合があります。
契約書類を提出して承認されれば、借り入れができます。金利は実際に融資が行われた時点から適用されます。
申込時に必要なもの
みずほ銀行の多目的ローンを申し込む際には、「印鑑」「本人確認書類」「年収確認書類」「使途証明」の4点が必要です。
印鑑
みずほ銀行の普通預金口座の取引印を用意しておきます。
本人確認書類
本人確認書類として、下記のいずれかの中から1点を用意します。
- 運転免許証(変更事項がある方については両面)
- 運転経歴証明書(変更事項がある方については両面)
- パスポート(写真および住所のページ)
- 各種健康保険証(被保険者および被扶養者のページ)
- 印鑑証明書
- 住民票
- 在留カード(変更事項がある方については両面)
- 特別永住者証明書(変更事項がある方については両面)
- 年金受給証明書
年収確認書類
50万円を超える借り入れを希望する場合は、年収を確認するための書類を提出する必要があります。具体的に提出する書類としては、次のようなものがあげられます。
- 源泉徴収票
- 住民税決定通知書または課税証明書
- 納税証明書(その 1・その 2)
使途証明
見積書・請求書・契約書など、資金使途を証明するものを用意する必要があります。
みずほ銀行多目的ローンの返済方法
みずほ銀行の多目的ローンの返済方式は毎月元利均等返済であるため、毎月一定の金額(元金と利息込み)を返済します。
返済日は給料日等の都合に合わせて自由に選択できます。ただし、月ごとに返済日を変更することはできず、毎月一定の日に返済をします。
また元金の50%までの範囲で、6か月ごとの増額返済(ボーナス時など)も可能です。
毎月の返済額のシミュレーション
毎月の返済額は、下記のみずほ銀行のHPのシミュレーションシステムから確認できます。
「借入額」「増額返済」「借入期間」「金利方式」を記入するだけで、毎月の返済額を試算できます。
みずほ銀行多目的ローンの審査のポイント
みずほ銀行の多目的ローンを利用するためには、みずほ銀行とオリエントコーポレーション(保証会社)がそれぞれ行う、所定の審査に通過する必要があります。
審査はみずほ銀行とオリコがそれぞれ行いますが、審査の大部分はオリコが担当していると思われます。
みずほ銀行の多目的ローンは大手の銀行のローンであるため、審査は決して緩くはありません。
年収(200万円以上)や勤続年数(2年以上)、借入可能額(年収の50%以内)の条件があるため、これらを満たすことが最低限必要な条件です。
ただし、みずほ銀行の多目的ローンは他行マイカーローンよりいくぶん金利が高いため、審査の難易度自体は低めである可能性があります。これは一般論として、ローンの金利が低いほど、審査の難易度が高い傾向にあるためです。
そのため、年収(200万円以上)や勤続年数(2年以上)、借入可能額(年収の50%以内)の要件を満たしている場合であれば、他行のマイカーローンの審査に通過できなかった方であっても、一度申し込んでみると良いかもしれません。
審査はそれぞれの会社が独自に設定した基準に沿って行われますが、審査のうえで必ず見られるであろうポイントは以下の通りです。
年収、安定収入があるか
年収に加え、安定した収入があるかどうかが重視されます。借入金額に対して年収が低かったり、安定収入がなければ審査に落ちる場合があります。
返済負担率が高くないか
全てのローンなどの返済額の年収に対する割合を返済負担率といいます。基本的に返済負担率は25~35%程度に抑えるべきと言われています。
収入の面では問題がなくても、借り入れ先が多かったり借入金額が多いと返済負担率が高くなり、返済能力に問題があると見なされ審査落ちする場合があります。
信用情報に問題がないか
過去にローンや携帯電話などの滞納をしていたり金融事故等を起こしたりしていて、それが信用情報に登録されていると審査に通るのは厳しくなります。
みずほ銀行多目的ローン 審査評判審査対策
みずほ銀行多目的ローンを申し込む際の審査対策としては、以下のような事が挙げられます。
- 返済負担率に注意し、収入に不相応な借入額を希望することは避ける
- 申込情報に誤りが無いように注意する
- 事前に自分の信用情報をチェックしておく
収入に対するローンの返済額の割合(返済負担率)が高く、返済に無理があると判断されると審査落ちになります。
そのため、借入希望額をできるだけ低く抑えると審査に通過しやすくなります。
特に他社のローンの返済が残っている場合は注意が必要です。可能であれば、他社ローンの返済をして借入残高を減らしておくと審査に通過しやすくなると考えられます。
借入金額(他の無担保借入残高分・カードローンの利用枠分も含む)を年収の50%以内に抑えることも忘れないようにしましょう。
申込内容に不備や虚偽などがあり、融資をする上で問題があると判断されれば、審査落ちになる可能性もあります。申し込む際に記入する情報は、誤り等が無いよう十分注意してください。
特に借入額に関しては、審査を行う側は信用情報機関からの情報によって把握することができるため、意図的に過少申告するようなことは避けてください。
信用情報機関に開示請求をすると、自分の信用情報を確認できます。過去にブラックになってしまった方などの場合、実際に申し込む前に信用情報を確認しておくと良いでしょう。
みずほ銀行の多目的ローン在籍確認
みずほ銀行の多目的ローンを申し込むと、審査の過程で勤務先に在籍確認のための電話が入る場合があります。
在籍確認を行う目的としては、申込者本人が本当にその勤務先に在籍していることを確認することなどが挙げられます。
在籍確認の電話には必ずしも本人が出る必要はなく、電話でのやり取りの過程で本人が在籍していることが明らかであれば、その時点で在籍確認は終了します。
なお、ローンの審査上在籍確認は重要であるため、基本的に在籍確認を省略してもらうのは難しいとされます。
在籍確認がされるとなると不安があるかもしれませんが、プライバシーへの配慮を徹底した上で行うため、職場の同僚等に多目的ローンを申し込んでいることがバレてしまう心配は基本的にありません。
電話の応対者が申込者を知らない場合は在籍確認ができないため、勤務先の連絡先の欄には、ご自身の所属部署等に直接繋がる番号を記入する必要があります。ただし、派遣社員の方は派遣元の勤務先情報を申告するのが一般的です。
在籍確認ができない場合は審査落ちになる可能性もあるので、電話番号の間違いなどには注意してください。
みずほ銀行多目的ローンのメリット・デメリットまとめ
メリット | デメリット |
---|---|
多目的ローンであるため豊富な資金使途に対応 住宅ローン利用者は低金利かつ高額の借入が可能 他行マイカーローンより審査に通過しやすい可能性がある | 他行マイカーローンより金利が高い 借入可能額が最大300万円で、高額の借入には対応していない 勤続年数2年以上・前年度年収200万円以上が必要 |
みずほ銀行多目的ローンのメリット
資金使途が豊富
みずほ銀行の多目的ローンは、領収書などで使途を証明できるものであれば、幅広い使途で使用できます。
マイカーローンの中には資金使途が限られているものもありますが、みずほ銀行の多目的ローンを利用すれば、一部のマイカーローンで対応できない使途に対応できます。
住宅ローン利用者は低金利かつ高額借入が可能
みずほ銀行で住宅ローンを借りている(または完済した)方であれば、一般の方よりも低金利での借り入れができ、高額の借入にも対応できます。
他行マイカーローンより審査に通過しやすい可能性がある
みずほ銀行の多目的ローンは他行のマイカーローンより金利が高く設定されていますが、その分審査基準はやや緩めである可能性があります。
銀行でマイカーローンを借りたいが、他行のマイカーローンの審査に通過しなかった方の場合は、一度申し込んでみると良いかもしれません。
みずほ銀行多目的ローンのデメリット
他行のマイカーローンより金利が高い
他行のマイカーローンだと1~4%程度の金利で借りられる場合が多いため、みずほ銀行の多目的ローンを利用するよりもお得に借りられます。
住宅ローンの利用者であれば安い金利で借りられますが、それでも他行のマイカーローンの方が安い金利で借りられる場合が多いです。
高額の借入に対応していない
みずほ銀行の多目的ローンの借入限度額は300万円(住宅ローンの利用者は1000万円)で、かつ前年度の年収の50%までしか借りられないため、高額な車の購入費用には対応できないケースが多くなります。
勤続年数2年以上・前年度税込年収200万円以上が必要
みずほ銀行の多目的ローンを利用するためには「勤続年数2年以上・前年度税込年収200万円以上」の条件を満たす必要があります。
転職や就職後間もない方や、前年度年収が200万円以下の方の場合は、みずほ銀行の多目的ローンを利用する事はできません。
みずほ銀行の多目的ローンに関するよくある質問
まとめ
みずほ銀行多目的ローンの将来性
みずほ銀行の多目的ローンは、その柔軟な利用目的と無担保で最大300万円まで借り入れが可能な点が大きな魅力です。
このローンの商品は、マイカー購入から教育資金まで幅広い利用ができるため、多目的ローンの需要は引き続き高まることが期待されています。
特に、自動車や中古車の購入などで金利が低く、利用しやすい点が将来性を高めています。
賢い利用方法
みずほ銀行多目的ローンを賢く利用するためには、まず具体的な返済計画を立てることが重要です。
毎月の返済額や金利の設定などをしっかりと把握した上で、自分の経済状況と照らし合わせることで、無理のない返済を続けることができます。
また、マイカーローンとして多目的ローンを利用する場合、他のカーローンやローン商品と比較してみることも賢い方法です。
みずほ銀行の多目的ローンは金利が低く、ボーナス増額返済など柔軟な返済方法が選べるため、車や中古車を購入する際には非常に有利な選択肢となります。
さらに、インターネットを活用して申し込みを行うことで、手続きが円滑に進むだけでなく、審査結果も迅速に得られます。
これにより、迅速に資金を確保することが可能となり、タイムリーに車の購入計画を実行できます。